蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第547章 秘密の館の秘密の住人 2-6
雅紀&潤side
-雅紀と潤の離れ-
潤「『僕じゃ…跡継ぎの問題で困る事になるでしょ?』って…兄上は 兄と弟のって言う 額面通りの意味に受け取っていたようだけど…」
気が付いたよ…翔と智と和也の醸し出す空気感みたいなのが甘ったるいな…ってのは
も、もしかして俺と雅紀も、人から見たらそんな風に見られてたんだろうか?
瞬間、すげぇ恥ずかしい気持ちになって、頬が熱っつくなるのを感じてたら
雅紀「翔ちゃんは、智くんと、カズと そういう関係になった事で、伯父様に子供を抱かせてあげることは出来ない…そして大野家の血筋が絶えてしまう…って意味で言ったんだよね…」
きっと、異母兄弟である智くんと翔ちゃん。そこに従兄弟である僕も含めた跡継ぎ問題が、かつて、潤おいちゃんと、泰伯父様の間で起きた事が
本人達は全く争う気なんか更々なんか無いって言うのにさ。勝手に周りの者達が騒いだのと同じ様になってしまうんじゃないか…
って
そこまで深く考えてしまったんでしょ?翔ちゃん…
雅紀「翔ちゃんの想いはさ。僕の想いでもあるんだよね。智くんとも、翔ちゃんとも争いたくないし…そんな僕達を利用して又、何かを仕掛けてくる人達が現れなきゃいいなって思うし…けど、僕の想いは、潤おいちゃんが好きって…」
潤「雅紀…兄上は翔の想いを、兄弟従兄弟間の争いと受け止めて『翔の懸念している事にならぬ様にしっかりと対処するから、心配しなくて良いから…智、雅紀、和也に、潤…そして私とも交流しておくれ、翔』って言っていたしな。俺も…雅紀と…実はな、兄上はきちんと考えておられるんだ…雅紀と、翔が連れ去られた時に捕まえた犯人の内、数人取り逃がしてしまったんだよ…それで…」
雅紀「潤おいちゃん…」
潤おいちゃんの苦しそうな顔…僕も心が痛くなって
潤「何か仕掛けて来ない様にって…跡継ぎには第三者をって。ある候補の人物を想い描いている事を俺に打ち明けて下さってな。今、和也の父親の文也も入れて、3人で話合っている所なんだよ」
翔だから心配いらないんだ…
雅紀「泰伯父様も、潤おいちゃんも、文也さんも。僕達、翔ちゃん、智くん、カズ、俺の事を一番に考えてくれて感謝してるんだ」
チュッ
潤「ま、雅紀っ?」
なぜキスすんだよっ?