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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第544章 秘密の館の秘密の住人 2-3


その頃の潤

館 リビング


潤「兄上、色々な事が解決したのに未だに翔に我慢を強いているのですか?」

泰(ヤスシ)「どういう意味だ?潤」

潤「兄上と翔は、親子の名乗りをしたのですよ。もう翔を秘密の部屋に住まわせる必要はないし、離れにもいつでも来て良いのに…雅紀が心配しているんです。私も…」

泰「待ってくれ。潤。私も困っているのだよ。半年前翔は私の事を『父様(とうさま)とお呼びして良いですか?』と、言ってくれて。仲良く暮らして行けそうだと…あの子が『他の部屋に移るか』?と聞いた時に『秘密の部屋が気にいってるんです』って言って、離れにも好きな時に出かけて良いから。とも伝えてあるんだ。智と和也も心配しているんだよ」

潤「そうですよか…私も軽く大丈夫か?と聞いただけで、余り翔の気持ちを聞いてあげていませんでした。申し訳ない。翔と話をしてみますね」


泰「頼む潤…私は、本当に翔を愛しているのだ。何を調子の良い事を言っているんだ。と思うだろう?智の母親の智知(サチ)、翔の母親の翔香(ショウカ)。二人とも本気で愛してたのだ。智も翔も同じ様に愛しい…妹の紀代(キヨ)の忘れ形見の雅紀も。代々大野家に使えてくれている、文也(フミナリ)の子の和也も…」

潤「伝わっていますよ…兄上は大野の家の為に、会社の為に、時に、非情に徹して人と対しなければならない時もあったのだと…色々あった中、今は子供達との交流が頑張る原動力になっていると」

泰「ありがとう…潤」

色々あり過ぎた…

智の母親の智知さん、翔の母親の翔香さんを愛した事

智知さんの死

泰兄上の妹であり、私の姉の紀代が板前の雅雄さんと大恋愛し雅紀が生まれた事

大野家を、好きに動かしたい勢力が私を担ぎ上げて、当主の座に就かせる為に暗躍していたのを一掃する為に戦っている最中に、姉の紀代(兄には妹)と、翔香さんを、失った事…

残された紀代の忘れ形見の雅紀、翔香さんの忘れ形見の翔を大野家に迎え入れた事

そんな様々な事を、全て共有し助けてくれた二宮文也。智の右腕どなるべくして和也を迎えた事

泰「潤は、雅紀と上手くやっているのだろう?羨ましいよ」

潤「へ?あ、あぁ…」

焦ってしまった…雅紀との関係…とてもじゃないけど言えない…不思議な関係になってしまった…なんて…



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