蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第543章 秘密の館の秘密の住人 2-2
その頃の館
雅紀side
雅紀「美貴子さん、こんにちは。翔ちゃん居る?」
美貴子「雅紀くん…翔ちゃんは離れに行ったとばかり…一緒じゃなかったのですか?」
雅紀「どういう事?最近翔ちゃんは、自分からは離れに来てくれなくなっちゃたからさ。僕からお屋敷に来ないと会えなくて…潤おいちゃんも心配してるんだよ…翔ちゃん居ないの?」
美貴子「『村の方に行ってくるね』っておっしゃれたから、雅紀くんと一緒かと思ったんですけど…」
お屋敷から5分の所に離れがあって、その先に村があるから翔ちゃんが村にいる時に、僕がお屋敷に向かったなら逢えないけどさ…
つい、最近迄は離れに来てくれて。一緒に村の各家の庭先で動物達と触れ合ったりしてたのに
寝る時間迄なら、いつでも遊びに来て良い事になってるのに…
どうしちゃったの?翔ちゃん…
智&和也side
二階の我々使用人の、居住スペースにある使用人の浴室から
ーコンコンコンー
翔ちゃんへ合図を送ってみる
和也「やっぱり、美貴子さんの言う通り翔ちゃんは留守なんですかね?智様」
美貴子『先ほど翔ちゃんはお出かけになりましたよ』
ーコンッコココンー
智「だな。オイラ達に言わずに雅紀の所に行ったんだろうか?翔は」
和也.智
扉を開けて、やはり翔ちゃんは居なくて…部屋でバカみたいに二人で呆けていると
ーコンコンコンコッー
雅紀「智くん、カズ。翔ちゃんは居る?」
智「雅紀?翔ちゃんは居るって言った?」
和也「雅紀様…翔ちゃんと一緒じゃないんですか?」
雅紀「僕の所には全然遊びに来てくれなくなっちゃたから寂しくて…来たら、美貴子さんに翔ちゃんは『村の方に行ってくるね』って言われるし…」
智「館に向かいながら雅紀は翔と…」
和也「出会わなかったんですよね?雅紀様は翔ちゃんと…」
雅紀「会わなかったし…一本道だから追い越してないし…翔ちゃん?」
智.和也.雅紀「そんな…翔(ちゃん)どこ行っちゃつたの?」
オイラ達
私達
僕達
翔(ちゃん)が又、 でもないコトに巻き込まれたんじゃないかって… 底知れぬ恐怖を感じたんだ