蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第542章 秘密の館の秘密の住人 2-1
翔「ねぇキミ達(ニワトリ達向かって)僕…ここにいて良い人間だと思う?」
「翔ちゃん、どうしたんだべ?」
へ?
後ろを振り向くと、村人が
僕は、小高い丘の上。二軒だけ、その存在感を示すように立っているお館と、少し小さな離れ
その、お屋敷から丘を下り、進んだ先にある村の、農家の庭で過ごしていたんだけど
翔「あ、ゴメンなさい」
「なんで謝るんだべ?翔ちゃん。いつでも遊びに来てええからな。って言ったでねぇか」
翔「ありがとう。おいちゃん」
僕が、丘の上のお屋敷に越して来てから一年。 外から来た僕の事を村人たちは皆で温かく迎えてくれて
ここに来る前はいろんな事が不安だった僕だけど。ずっと前からここに住んでいる感覚に陥るくらいに
直ぐに馴染む事が出来て、凄い感謝してるの
そこにもう一人の村人がやって来て
「翔ちゃん、どうした?元気ないだな」
「おめえも、そう思うべか?」
僕何やってんだろ?こんなに心配かけちゃって
翔「僕元気だよ?ね?キミ達」
ニワトリさんにそう言うけど、彼らは我関せずでココココと鳴きながら、動き回っているの
僕は、村人のおいちゃん達に『サヨナラ』って挨拶をしてお屋敷に戻りながら
「元気ないどこの話じゃないべ…翔ちゃん『僕… ここにいて良い人間だと思う?』って ニワトリに話しかけてたべ」
「お屋敷で、居ずらい思いでもしてるんだべかな…」
おいちゃん達が、そんな話をしてたなんて
思いもよらなかったんだ…