蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第504章 色香を隠していても… 2-4
和也「ねぇサトくん、翔ちゃん遅くない?」
智「何かあったのかな?」
なんとか、オイラのマンションに来るようにと口説き落として
さあ、マンションに行きましょうとなった時に
『分かったから着替えとかだけ取りに戻らせてくれ』
って翔ちゃん
毎週末は、俺か、サトくんのマンションにって約束なのに、毎回
『帰る』
って翔ちゃん
着替えだって俺達のマンションに
『置いておいたら』
って言っても絶対に置こうとはしないんだ
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タクシーの運転手さんは
「大丈夫ですよ」
って言ってくれるけど…
智「携帯に掛けて…」
和也「あ、来た」
ようやく来てくれた翔ちゃん
翔「ゴメンね…」
タクシーの中でそう一言
言ったっきり何も話さない翔ちゃん
智のマンション
-寝室-
和也「上の空…だね。翔ちゃん」
智「何があったか聞ける様な雰囲気じゃなかった…翔ちゃん」
和也「職場ではいつも通りだったよね」
智「まぁの店でも変わった様子は無かったよ」
なら、翔ちゃんのマンションで。部屋で何かがあったの?
『シャワー借りるね』
そう言ってシャワーしに行って
『なんか…今日疲れたから先に休むね』
今だって…この暑いのにさ
タオルケットを頭から被って
まるで俺からその姿を隠す様に
まるでオイラからその姿を隠す様に…
翔「うっ、う…」
小さく嗚咽を漏らした翔ちゃん…
心配だったし
タオルケットを被ったままでいたら
体調壊しちゃう
そっとタオルケットを取ると
サッと両腕を組み
そこに顔を埋めてうつ伏せになっちゃった
智「ダメだよ翔ちゃん無理しちゃ…」
お酒も入ってるし限界だったのかな…翔ちゃん
和也「 身体を上に向けるからね翔ちゃん」
疲れてんのかな…直ぐに寝息を立てた翔ちゃん
可哀想に…綺麗な顔に頬に涙の筋が…
和也「潤くんと、まぁくんに相談しよう?サトくん」
智「あぁ、ダメ元でオイラ達と3人で暮らさないか?って 言ってみよう?」
翔ちゃん…守るから