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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第490章 花(華)の屋敷2 恋人達編 1


ジュンの部屋

マサキside

天鵞絨の敷き布団に横たわるジュンさん
無事だったのだ。 それで良いではないか…

そう思う側から
私の中の黒い感情が湧いてきて…

マサキ「無事だったから良かったモノの… 何かされたらどうするおつもりだったのですが?

ジュン「なにか?」

本当に 意味が分からないのですか ?
聡過ぎる程に、聡い子なのに…

マサキ「男に身体を触られるの…ですよ?」

ジュン「…」

これは…頑固さを発揮して口を割らないおつもりらしい
こうなったら、何を言っても無駄ですからね

マサキ「ジュンさん、お母上に再会が叶って良かったですね」

そう言うとジュンさんは
綺麗な瞳に涙を溢れさせて


ジュン「 私がした愚かな事で、再び母上が 嫌な思いをされると思ったら…恥を忍んでも逢いに行かねばと思ったんだ」

マサキ「そんな…ジュンさんが恥などと思う必要は、全くないのですよ?」

ジュンさんの負った
心の傷の深さに私は胸が苦しくなった

ジュン「 刃物を持って母上を… 襲おうとした男が悪いのだと… 揉み合いの末の事なのだ。 お前は母上を助けようとしたのだから罪は無いのだと… それでも… 一生涯消える事のない罪悪感や、母上に迷惑掛けて泣かせた。という後悔と向き合って生きて行くのだろう… 上手く言えぬ… 」

涙の告白

マサキ「ジュンさん…お可哀想に…私が一生涯傍におります。 少しでも心穏やかに過ごせる日が 沢山である様にと…」

ジュン「マサキ様…私は貴方様に救われています…貴方様がいたから生きる事をとやり直そうと思ったのですから…」

マサキ「ジュンさん!」

まだ二十歳だというのに

沢山の悲しみや、苦しみを味わって
年よりもずっと大人びてしまったジュンさん

マサキ「私と生きる事をやり直しましょう?一生涯、御守り致します…」

チュッ


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