蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第460章 コンプレックス 2-7
和也のマンション
和也side
和也「翔ちゃん?学校は楽しいですか?」
翔「うん。作詞、作曲も含めた教育学を選んだからね。声楽とか、楽器…覚える事が沢山あって大変だけど楽しいよ。カズくんは?」
和也「俺も、ゲーム音楽に絞んないでさ、ゲームソフトの作成に挑戦したくてゲームクリエイター学科選んだからね。やりがいはあるよ。楽しいし充実してる」
翔ちゃん? 相変わらず、分かりやすく悩む子ですねぇ。そんな何かありました。みたいな顔してさ。一体何があったの翔ちゃん?
和也「翔ちゃん?元気無いですね。何かあったの?」
翔「へ?な、何も無いよ。カズくんは?作品は順調?」
下手くそですね。ごまかし方が翔ちゃん… けどこうなると、頑固な翔ちゃんは、口を割らないパターンですねぇ…
和也「順調。順調。高校の時に作った作品をね。通用するか課題で出してみたのよ… そしたらさ。合格したんだ」
そう言うと
翔「…カズくんらしいね」
少し呆れた声音の翔ちゃん
それより…
和也「翔ちゃん? 何か悩み事無い?俺は、悩みが無いのが悩みなんだけど…」
チュッ
翔「カ、カズくん?な、何でキス?」
何で? 俺こそ、 何でなんだけど?
和也「翔ちゃん?何を何で?なんて無粋な事言ってるんですか。寝室ですよ?ベッドの上ですよ?」
翔「うぇ」
くすっ
うぇって。 可愛いいですよねぇ翔ちゃんは
和也「翔ちゃん、ホントに可愛いい子ですねぇ」
--
翔「カズくぅん」
和也「ショウちゃん、学校で何かあったの?」
翔「…ないよぅ、あん」
コンプレックスだらけで、自分に対する評価が低過ぎな翔ちゃん
何か隠しているって感じるのに… 殻に閉じこもって 絶対に助けてって自らは言わない翔ちゃん…
愛し合う時でさえ、どこかブレーキをかけている翔ちゃん…
お父さんから受けた仕打ちが、どれだけ翔ちゃんに深い心の傷を残したか…
和也「ショウちゃん。愛してるよ」
翔「カズく、ん…ぼ、くも…」
心配しないで翔ちゃん
俺はずっと傍にいますからね…