第451章 キミの声が聞きたくて 2番外編2

紫陽花の季節 保育園

智side

やっぱり子供達の笑顔は最高だよね

マサキくんとジュンくん達、年長クラスの子供達は来年の小学校入学に向けて少しずつお勉強の時間を儲けてるんだ

智「先生はお魚が好きです。みんなの好きなものは何ですか？」

「ぼくね でんしゃ」

「わたし おにんぎょうさん」

「ちゅびちゅびー」

子供達が一斉に好きなものを教えてくれる

あ、ちゅびちゅびっていうのはね。お昼寝とか寝る時に持ってると安心するタオルケットの事なんだよね

みんなそれぞれ好きなものが違ってさ。それが本当に大好きなんだ!っていう思いが凄い伝わって来てさ

オイラ笑っちゃったんだよね

智「みんな大好きな物があっていいね! それでは今日は最後に先生が絵本を読みます」

子供達「わーい!」

智「たっくんは、お母さんのお誕生日にお母さんの大好きなチョコレートのケーキをプレゼントしようと思いました。 おじいちゃんやおばあちゃんにもらったお金を、たっくんは使わずに一生懸命貯めて…」

「ぼくもママに ぷええんとを あげる」

「わたしは パパに どらやきを かうの」

子供の吸収する力って凄いよね？ みんなの話す言葉の中にきちんと助詞が入ってんだもん

夕方になって、子供達が順番にお迎えに来たパパやママと帰って行き

「大野先生…」

みんな帰っちゃって。後はマサキくんとジュンくんだけに…

今日は、仕事上がりにカズが迎えに来る約束だから待ってる時だったんだ

テラスからオイラの事を呼び止める 3人の保護者達。マサキくんとジュンくんより一つ下のクラスの

『 謝罪させて欲しい』

何の謝罪だ？と思ったら… オイラにさ

『この前は公園ですいませんでした』

って… そういえばカズが

和也『あの親達どこかで会った事あんだよな…』

って言ってたけど…あぁ

和也『『今のご時世。そんなにくっ付いて話すとか。余り良い事じゃないと思いますけど？ ウチの子供達の方が大人よりよっぽど ルールを守れて。子言葉遣いだって綺麗ですしね？』って。嫌み言っちゃったよ』

って言ってたな…マンションだけで無く保育園も一緒だったんだ…迎えに来た時にすれ違ったりしてたんだな…クラスが違うから接点無いけどマンションで見 た事あるわ…