蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第308章 涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 3
智side
大野家リビング
チーズケーキを食べながらマッタリと談笑中
朱莉「アンタが、ケーキ買って来てくれるなんて!気が利く様になったのね!」
智「 姉ちゃん…誉めてんの?貶してんの?可愛くしないと瑛士(エイジ)さんに愛想尽かされるかんな …」
朱莉「余計なお世話ですぅ。でも、本当ホント美味し!きっと、櫻井くんがケーキ作り任されたのよね?前食べた時と味が違うもの」
智「姉ちゃんよく知ってんね?」
まさか…あの情報通の…
朱莉「彼ね、製菓調理専門学校の2年生なんですって!」
(2年生って事は20歳?)
朱莉「でね、1月で早生まれだから19歳なんですってよ!」
智「情報通の… 姉ちゃんの友達情報だろ?」
朱莉「まあね… でも、半分不正解です! 瑛士さんとこの前買いに行ったのよ」
颯史(ソウシ)「朱莉?瑛士と?」
父ちゃん分かるよ… 可哀想に…青くなってんじゃん…
けど、そのおかげで櫻井さんの事知れたから姉ちゃん様様だよな…
オイラは甘い物大好きなんだけどさ… さすがにね?ケーキ屋に一人で入る勇気 ねぇからさ。母ちゃんが買ってきて来るの楽しみにしてんだよね
けどさ… あのケーキ屋の前を偶然通り掛かって、櫻井さんの綺麗さに吸い込まれる様にさ …
智「オイラ製菓調理専門学校に進学しようかな?」
高校3年だってのに、進路が定まらないで困ってたオイラ。そん時は漠然とそう思っただけなのに…
朱実「あら、智がパティシエ!いいわね!」
智「え?だってオイラ父ちゃんの会社継がなきゃ…」
朱莉「必ず継がなきゃとか今時ナンセンスよ。私、会社経営とか興味あるのよね。パパの会社私が継ぎたい位…」
朱実「良いんじゃ無いの?貴方?部下の瑛士さんは見込みあるって。ねぇ?」
母ちゃん…
颯史「それとこれとは…」
その瞬間、ホント真面目に、専門学校を来年受験しようかって…
部屋に戻ってネットで調べたらさ、最終試験日が
智「3月下旬か…」
決めた!オイラパティシエになる!
そして いつか櫻井さんと…再会したい
智「ヨシ!猛勉強するぞ! 」
じゃなきゃ、間に合わないもん
明日参考書買いに行こう…