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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第270章 追憶のキミ 33


和也side

 助ける事が出来なかった… 四人で情報を共有して警戒して来たと言うのに… 灯台下暗し…

 翔若様付きの伯父の、内大臣の家臣と思われていた男が… 雅紀様の付き伯父の日向の守の家臣で諜報を…

翔「天守閣に、雅紀様が私にお会いしたいと。初めて合うのだ。凄い楽しみだ!」
 
和也「翔若様!お待ち下さい!」

 翔若様の、雅紀様への情を利用するとは…

 いや… 二人の伯父君が、画策していたといえ、もしかしたら先に事を起こしたのは。翔若様付きの伯父君と、私の父だったかもしれず

 どんなに怖くても『愚かな事は、お辞め下さい』と止めねばならなかったのは。家臣の… 私の務めであったはずで

 翔若様が、その男に連れさられた時、私は男の導きにて、北の対屋に襲撃して来た手の者達に捕らわれて

 翔若様をお助けする事が叶わなかったのだ

 閉じ込められた北の櫓… 雅紀様と、潤殿もいたんだ


 智side

翔「嫌だ… 智殿と会えなくなるなど…」

 城の修復がもうすぐ終わりそうで。仕事としては この城に来る事は無くなるけれど

智「翔若君、別にもう会えないとは言っていないぞ」

翔「本気か?会えるの?」

 本当に。素直なお方だ

 とは言ったものの… 若様と左官職人では… どうやって合うかな?何て。考えていたのに

 そして、5人の中では私が1番年上なのだから、翔若君、和也殿、雅紀様、潤殿を守らなくてはならなかったのに…

 雅紀様の伯父の日向の守の、家臣の男… と、名乗った男に…

『城の修復の際、壁を破損させた』

 身に覚えのない罪で捕らえられ。私は地下牢に閉じ込められたんだ


 

 
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