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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第267章 追憶のキミ 30


-北の対の屋- に近い城の 修復箇所

 智と雅紀

(何だ… 次から次へと…)

智「貴方様は?雅紀様ですか?お初にお目に掛かります」

(遂に雅紀様が、お出ましか… きっとこの間。潤殿に話した事が原因なんだろうな…)

潤『智殿。私は、父に… 雅紀様を。そして、翔若様君を苦しめるのはおやめ下さいと進言したのです』

智『潤殿は、私にそう泣きながら、話しに来られたのですよ。ですから。つい『雅紀様を思うなら泣いていないで、最後まで雅紀様の味方でいて、お守りすれば良いではないか』と申してしまったのです』

雅紀『成る程… どうりで。普段は、優し過ぎるがゆえに、物事を慎重に考えすぎて潰れそうになっている潤が… 進言した時に一緒にいた父や、日向守に『子供は大人しくしていろ』『大人のする事に口を出すなと言われた』と泣いていた潤が… 『雅紀様を私が守ります』と言うからおかしいと思っていたのだ」


 (翔若君にくらべれば… 幾分、健康に優れ 出るように見えるが。やはり素直さと、警戒心… 疑念を抱きながら生きておられるお方… に見える。潤殿も)


 そして。潤殿と、雅紀様も羨ましくなる位に、お互いに大切に思っていて…


智「雅紀様。潤殿は… 先日、貴方様がお姿を隠された時… あの後、話す機会があったのだが。心のから貴方様を思い心配していました。それなのに私は… 潤殿に言った言葉は、余りも無責任で、軽々しい言葉でした。申し訳ございませんでした」


 そう伝えると、涙されて

雅紀「智殿。心配はいらぬ。私も潤を守るし、翔の若君も、和也も 誰も傷つけやしないんだ。覚悟は決まりました。ありがとう」


と…

 美しい微笑みを…


そう… 反省したはずなのに…

 



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