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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第248章 追憶のキミ 11


 雅紀「ヤッパ松本センセだった。3人の視線の内の一人は。だとしたら、3月の初め、お城で互いの存在を認識した時何か不思議な事起きなかった?」

潤「…起きた。あの中に大勢の人がいたのに。俺は、その時城の周りの枡形とか見ていたんだよ。なのに桜の下に居た翔くんだけが目に入って。泣いてるように見えたんだ。翔くん。その瞬間、ヒュルリって風が吹いて。視界の隅に相葉も見えたんだ」

雅紀「同じだ。俺はトイレから戻る所で風が吹いて。確かに何百人もいた中で、教師と生徒として合う前の、互いに誰って認識する前の松本センセが… 翔ちゃんの先… 枡形?の当たりに居たの覚えてる」

潤「あの時の事、いつか聞いてみようかと思ってたんだけどさ。聞けなくて… でも不思議な力で引き合わされているんだ… って今日確信した」

雅紀「俺も… もう一人、二宮センセにも確認したら、同じ体験してたんだ」

潤「相葉?。二宮先生って?あ。あぁ居たな… 思い出した」

雅紀「…松本センセも感じたんだ… そっか。松本センセも翔ちゃんが… 気になるの?」

 自分で言ったセリフに… 思いの他傷付いた俺
 
 (ナンだよ… 胸がギュッて…)

潤「どういう意味だ?翔くんが気になっているのは… 相葉だろ?恋人なんだから…」

 そう言った瞬間… 胸がギュッて

 (ナンだよ?ギュッて…)

雅紀「翔ちゃんは、ホント従兄弟だから。憧れ… 気高い存在なの。翔ちゃんを、気にしてんの二宮センセと、大野さんって言う人だよ」

潤「大野さん?あぁ。絵を描いてた人か… 」

雅紀「翔ちゃん、1年半前に交通事故にあったんだけど… 特に脳傷付いたとかじゃないのに… その時から、朝になると前日の記憶がリセットされるようになっちゃって…」

 (だから… 心配で堪らないんだ…)

潤「何だよ… それ?」

 




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