第237章 ずっといっしょ…番外編4

　-６年後-

　翔「またダメだった……」


　僕のお父さん、お母さんを苦しめた病

　僕が治してみせるって大口叩いたけど

　大学卒業してから、新薬の開発に携わる仕事を始めたけどそんなに簡単な事では無くて


　お母さん

　今は『再発の心配ないですよ』

　って言われてるけど……

（はぁ……）


　-コンコン-

　智.和也「あれ？返事ない……翔ちゃんいないのかな？」


　智.和也side

　オイラとカズ、帰る時間が被ったから、翔ちゃんも一緒に帰ろうって研究室に来たんだけど


　-カチャ-


　智.和也「ぇ？翔ちゃん？」

　翔ちゃん、天井を仰ぎ静かに涙していて…… 　慌てて智にぃと

　翔「ねぇ、サトシくんとカズくん。僕が『どうして？』って言うとなぜ笑うの？」


　翔ちゃん？　

　智.和也「知りたがり屋の『どちて？』を想い出して可愛いなって」

　翔「口癖じゃなくて疑問だったんだ。忘れてた……」


　どちてぼうやは心を隠すのが上手……くない

　下手……

　研究結果が芳しくなかったんだね……


　今みたいに言の葉を


　心の中に隠して

　煙に巻こうと

　違う事を言うんだ


　だから


　にぃに達は

　翔ちゃんの

　心の中を見誤らない様に　


　翔ちゃんの心を

　見つめさらけ出せる様に　


　翔ちゃんの

　心の声を見つけるよ　

　だから安心して？　　

　もう泣かないで……


　智.和也「絶対なんて無いけど。翔ちゃんの想い、いつか叶うよ」

　*翔「明けない夜はない…… か」



　どちてぼうやの夢はオイラの夢


　どちてぼうやの夢は俺の夢



　翔「しゃとたんかじゅたんしょーいっちょ？」


　涙に瞳を揺らしている翔ちゃん


　智「心配いらないよ？オイラと、カズは、翔ちゃんの頑張りだってずっと見てたよ」　

　和也「心配いらないよ？俺と、智にぃは翔ちゃんの頑張りだってずっと見てたよ」


　和也「だから、翔ちゃんと、俺はずっといっしょ…… だもん。ね？」

　智「だから、翔ちゃんと、オイラはずっといっしょ……だもん。ね？」


　ずっといっしょだよ


　*翔「明けない夜はない…… か」

　翔の言葉

　赤色王子様の名言 言葉を

　使わせて頂きました