蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第24章 Twin ray 1
☆☆国
「謀叛にございます!」
ショウ「謀叛? 誰だ?」
私は、これで窮屈で苦しいだけの生活から抜け出せると
誰か、側近の者の一人のクーデター…… 位の認識でいたのだ
大きく運命が変わる事になろうとは……
──
サトシ「ショウ王子様…… 私は事の詳細を確かめて参ります」
そう告げても、顔色を変えず……
変えてはならない…… が正しい
ショウ「分かった…… 」
サトシ「ショウ王子様…… どうか、王様と一度お話を。王様の想いをお知りになれば……」
ショウ「その話は…… それより、この事が良いキッカケになって兄上にとっては ……なんだサトシその物言いたげな顔は?」
その言葉そっくり返させて頂きたいです
その様に貴方様が、御自分の心を偽っているのを見るのは……
……ならば……こちらから、行かせて頂きますショウ王子様……
ショウ「な、ナンダサトシ?」
私が、スッとショウ王子様の傍らに立ち、リボンタイに手を添えると……
クスっ
思わず笑みを漏らしてしまう
一度、御自分でお付けになった、リボンタイが上手く結べなかった事があり、それを直して差し上げてから
ショウ王子様…… 私が直すのを期待して、わざとずらしておられる。毎日……
今の様に、分かり易く助けて欲しいと、訴え掛ればよろしいのに……
幼き時よりお使いしている私には分かる。視線だけで……
しかし…… 他の者のは……
ショウ「何がおかしい? サトシ? …… 早く……」
サトシ「いえ何も…… 確認してまいります……」
ショウ王子様のリボンタイを直し、恥ずかしげに頬を染めているのを、横目に部屋を退室する
これは大変な事に…… なる予感
もし懸念している事か、動き出したのだとしたら
一刻の猶予もならない
良い方向へ未来が動きます様に……
私は、今日こそ……