蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第166章 秘密の館の秘密の住人 真実編1
潤「雅紀…… 今回の事は、大人達の勝手な都合で…… 本当にすまなかった」
雅紀「潤おいちゃん、もういいよ」
潤「そうは行かない…… 犯人達は雅紀と、翔を傷付け怪我させて、嘘を教え込んで、オマケに睡眠薬で眠らせたんだ。許せない」
おいちゃんは、苦しそうな表情でもう一度ボクに謝ってくれて、ボクのベッドに並んで座ると真実を話してくれたんだ
潤「知っての通り、私と兄は15歳離れていて雅紀の母。姉上とも九つも離れている。 姉上は、俺の事を可愛いがってくれて、大好きだった。村に住んでいた、雅紀の父親の雅雄さんと19の時に大恋愛をして、1年後にお前が生まれて。2人で小料理屋をしながらとても幸せそうだった」
雅紀「ウン……」
潤「兄は少し、強引な所があるから今回の犯人達とも時折ぶつかっていて…… すまない。話が前後して。私に屋敷から出て行けって言ったのは…… 実は私は、兄の仕事を手伝っていたんだけど…… 雅紀と翔に危害を加えようとしている者達がいるから…… 雅紀と翔を守る為に兄は、自分の手元に置く事にして。私は、その者達を洗い出し、そして雅紀を守る役目をしていたんだ」
雅紀「どういう事?」
潤「私の懸念した通りで、犯人達は兄と智の母の智知(サチ)さん。翔の母親の、翔香(ショウカ)さんの事で揺さぶりを掛けて。そいつらは兄が警察に連絡したりしないだろうと、甘く見てたみたいだけど…… そうは行かない。それに半年前雅紀の母親と…… 翔の母親を…… 雅紀の父親にも危害を加え様とした。その悪事に加担した者達の、色々な証拠を揃えるのに時間が掛かってしまって…… その証拠が揃ったと思った時に今回の事が起きてしまった。警察に全て伝えて犯人達も捕まったから。もう、雅紀と、翔が苦しむ事は無い」
雅紀「ボクが、お父さんと離されたのは、お父さんの事も守る為…… お父さんも安全な所に いるんだよね?」
潤「ああ、心配無い」
雅紀「僕には、昔お館様が翔ちゃんのお母さんにらした事を隠そうとして…… それに一枚噛んでた僕のお父さんが…… お父さんがお母さんを。って…… どういう事っ?」
潤「犯人達の作り話だ…… 半分は…… 半年前、雅紀の母親…… 私の姉上と、翔の母親を殺めたのは、アイツらだ……」