蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第165章 秘密の館の秘密の住人 15
泰(ヤスシ).智の父「風山(カゼヤマ)別荘に頼む……」
父上は、そう専属運転手の間島(マシマ)に告げると
この様な事態を引き起こした17年前…… 翔の母親との…… 出逢いを
お館様は、翔ちゃんの出生について教えて下さって……
文也(フミナリ).和也の父「智様、警察も風山別荘に向かっておりますので……」
潤「智、和也心配ないから」
警察に連絡なんかしたら…… 翔様と、雅紀様が危ないのでは
と思った瞬間……
潤叔父上は、分かっていて。私と和也の懸念を瞬時に察してくれて
潤「大人達に任せておけ、何も心配いらない……」
と……
ー風山別荘ー
和也「翔ちゃん! 雅紀様!」
智「翔! 雅紀!」
潤「雅紀! 翔!」
三日後
ー離れー
潤「雅紀! 良かった…… 三日もを覚まさないから心配したぞ……」
潤おいちゃん…… そう言ってボクを抱き締めてくれて
雅紀「潤おいちゃん…… 僕とお母さん、将来お館様と、智くんの脅威にならない様にお屋敷から出されたんでしょ? それに、おいちゃんもボクの事面倒を見るように言われて本当は…… 翔ちゃんの方が大事なんでしょ?」
潤「雅紀! っ」
ーパンっ! ー
全然痛くないの。だって潤おいちゃん、両手で、ボクの頬を挟む様にして軽く叩いただけだから……
それより、潤おいちゃんの涙……
泣いている……
潤おいちゃんの表情を見た瞬間、バカな事を言った自分が嫌になったんだ……
潤「雅紀…… すまない。叩いたりして。痛かっただろ? 犯人に、事実と違う事を言われたんだって分かってるよ? これから、真実を私が話すから、それでどちらが正しいか判断して欲しい。そして何より…… 私は雅紀の事が大切だよ。それだけは忘れないでくれ」
雅紀「潤おいちゃん…… ゴメンなさい……」
雅紀…… アイツら…… この子に酷い事を言ったアイツらが
私は許せなかった
そして…… 号泣しながら私に抱き付いてきた、雅紀の華奢な身体を抱き締めて
髪を…… 背中を撫でてあげながら
私が雅紀を、守ってやると決めたんだ……