蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第151章 秘密の館の秘密の住人 1
現代では無い とある時代の お話
「これは、命令である。今すぐこの館を出て行く事。出て行かねば命の保障はしない。と、伝えよ」
(……この家が、他家より優遇されているとは、いえ、いくら何でも人を殺めたら御自身の身も保障されぬのに…… もはやそこ迄……)
私の名は、二宮和也 今月の6月17日に、18才になる
二宮家は、代々大野家に仕えている……
執事と言えば、解りやすいでしょうか?
父は、大野家の当主に幼き頃より仕えていて、ベテランだが
私は、その御子息の智様付きで……
今の様に、お館様に呼ばれれば、その用も請け合う……
まだまだ、ひよっ子のなのです
それにしても…… この様な事、伝えねばならぬとは……
私は、暗澹たる気持ちで、離れにお住まいになっている
お館様の、弟君の所へ向かった