蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第145章 夢でしか逢えない 16
潤&雅紀
雅紀のアパート
潤「汚な……」
保健室で
雅紀『俺に甘えればいいよ』
って言われてから、相葉センセと保健室で話しをしたり
今日だって
潤「なぁ、何も考えず付いて来ちゃったけど……」
雅紀「潤ストップ! 俺が来いって言ったから良いんだよ。それに先の事まで考えれるのは、素晴らしいけど、大人が考えなきゃならない事まで子供のお前が……」
潤「何だよそれ? 大人って勝手だよな! 『子供なんだから大人の言うこと聞け』って言ったり『もうすぐ大人なんだから自分で考えろ』って言ったり…… 訳分かんなねぇよ! 相葉センセ、色々と助けてくれてありがとう。それだけは感謝するけど。もう…… じゃあ、俺帰るね? お邪魔しました」
雅紀「潤! 待ってくれ! ホントごめん!」
俺ってバカっ! 咄嗟に、踵を返して出て行こうとしている潤の右手を取り握っていた
潤「離せよ……」
雅紀「無理……」
そう言って、潤の華奢な身体を俺の胸、腕の中に閉じ込め抱きしめて……
雅紀「帰らないでよ…… 見ての通り整理整頓が苦手なんだよ俺。前に掃除は得意だって言ってなかった? これからは、潤に手伝って欲しんだ」
そう言いながら、リビングに潤と手を繋ぎ戻り、ソファーにゆっくり座らせて、俺は隣に座り肩を抱くと
雅紀「俺も大人に、同じ様な理不尽な事言われて、腹立った事もあったのに…… ホントごめんな」
可哀想に潤んだ瞳で、軽く唇を噛み締めている潤
潤「それさ、好きな女の子に言えよ…… 掃除して欲しいとかさ……」
身体の強張りを解いて、いつもみたいに強気な潤に……
雅紀「『俺が、潤を守るから……』って 言わなかったっけ?」
チュッ
潤「相葉センセ……」