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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第671章  涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 2-10


 和也side

 翔「凄い自信満々でさ。言い切ったなぁって思うよね。」

 さっきまで恥ずかしそうに。楽し気に話を聞いていた翔ちゃんなのに。

 和也「けど、夢を夢で終わらせないで夢を叶えたんすよ?」

 俺がそう言うと、翔ちゃんは自嘲気味に微笑んだんだ。

 智side

 智「そうだよ翔ちゃん。 自分の夢に。気持ちに折り合いを付けて、そので生きて行く人が大半の中で夢を掴んだんだから」

 紀南「ねぇ。智くん和也くんも……努力して夢を掴かんだんだから凄いって事よね?」

 潤湖「ウチの潤も。雅紀くんも……努力して夢を掴かんだんだから凄いって事よ? 親バカだけど」

 翔ちゃんの気持ちを浮上させようとしたら、自分達まで誉めて頂いちゃったけど……



 翔side

 何やってんだろう俺。場の空気を止めちゃって……

 母さんに『ケーキ作る人になる』って言った時『翔ちゃん、ママすごい楽しみだわ!』って、応援してくれたのが嬉しくて。『翔ちゃんのパパは…… ケーキを作る人…… パティシエになりたい人にケーキ作りを教える先生なのよ!』って。 嬉しそうに。けど、どこか寂しそうに言った母さんの顔が忘れられなくて。

 いつの日か、 そんなに凄い。逢った事のない"父"という人に 追い付けたらいいな。頑張ったなら。 母さんにもう一度父さんに逢わせてあげられるかもしれない。そう思って頑張って来たんだもん。

 紀南.潤湖「皆のこれからが楽しみねぇ」

 翔「紀南おばちゃん潤湖おばちゃん……ありがとう」

 いつだって優しく見守ってくれる、紀南おばちゃんと潤湖おばちゃん。

 優しく時に厳しく指導してくれた父さん。

 時に苦しいくらいの無償の愛で俺を満たし、 応援してくれる母さん。

 生まれた時から、兄弟のように育って来た二人の大切な兄の。雅紀にぃと。潤にぃ。

 そして……俺が何度も同じところで躓いて グルグルと悩んでいるのを、叱咤激励してくれて。

 そんな俺なのに。想いを寄せてくれている。サトとカズ。

 皆には感謝しかなくて。

 何度立ち止まったっていいんだ。 間に合ったらもう一度やり直せばいいんだもん。

 チョっと子供の頃の話は、 精神が削られたりもしたけど……

 リフレッシュ出来たし。また頑張ろうって思えたんだ。



















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