蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第663章 涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 2-2
雅紀「ねぇ、一緒にお店やらない?」
翔「店?」
潤「なかなかね……軌道に乗りかけたのに休業したり、テイクアウトで頑張って来たけどね……」
和也「翔ちゃん。五人で知恵出し合って頑張ってみませんか? だって」
智「オイラとカズは賛成だけど、翔ちゃんの意見も聞こうって待ってたの」
翔「何で、いつもイチイチ俺にどうしたら良い? って聞くんだよ?」
智.和也「翔ちゃん? どうしたのっ?」
雅紀.潤「翔? どうしたんだっ?」
翔「は? あ、ご、ゴメン」
気がついたら言葉が口を付いて出ていたんだ。
翔「ゴメン…… ちょっとイライラしてた」
和也.智.雅紀.潤「そっか……」
心配そうな顔しながらも、 それ以上は聞いてこなかったサト、カズ、雅紀にぃ、潤にぃ。
翔「五人でお店か……楽しそうだね」
俺は、 微妙な空気を変えるべく、努めて明るい声音でそう答えて。
話し合いの結果、雅紀にぃと、潤にぃが俺達の店に来る形で新たにスタートする事に。
雅紀「ウチの店は、タイミング良く、契約更新の時だったからね。契約不履行にならなくてすんだけど。店の改装費とかで借金つくっちゃったから願張んないと」
潤「そうなんだけどさ…雅紀にぃ…あのさ」
智.和也「夢の無い…」
ぷっ
四人のやり取りがおかしくて思わず吹き出した俺。
俺のせいだけどさ。少しわだかまりの残った空間。安心?とも違うけど皆の表情が柔らかくなったんだ。