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鏡面【ONE PIECE】

第8章 Incomplete


「なんで、僕の能力を……? 知ってたんですか」
「いや知らないけど。お前の名前も知りたいと思わないし」
「……リモリモの実の能力者のシュレインだよ」
「レオ?」
「随分前に手配書と新聞で見たのを、能力を使った奴を見たときに思い出した。目の合った奴を好き勝手操れるとかなんとか」
「え、俺危なかった?」
「まぁね」
 結果オーライだけど、といいながらも苦々しい顔をするレオーラの隣でエルトンは「まぁ勘は働くからなぁ」と能天気なことを呟く。
「は、は……くっそ、面倒なのに、手ェ出しちゃった、な」
 ゆっくり目を閉じた男にレオーラは肩をすくめて銃をしまった。それを見た白ひげが、手に持っていた薙刀を軽く地面に打って注目を促す。
「戦闘は終わりだ!! 医者と1番隊は負傷者の治療、2〜5番隊は治療が済んだ者から街への報告、この場の現状復帰に努めろ!!」
「了解!」
 全員が返事をし、動き出すのを見届けてから白ひげは捕まっていた2番隊の面々と話すレオーラを呼ぶ。
「レオーラ、大丈夫か?」
「特に何もされてないよ。助けられるのが早かったお陰かな」
「そうか」
 レオーラは安心した表情を見せる白ひげに笑って見せると、軽く礼をして再び指示出しに向かった。それを見送ったのち、白ひげは近くで頬の汚れを拭っていたフレイアの頭に手を置いた。
「よくやった」
「……当たり前でしょ!」
 嬉しそうに、そして得意げに胸を張る末っ子に白ひげは「グラララ」と豪快に笑い声を上げる。
 それを聞いて街の人々は戦闘の終わりを察し、歓喜したという。


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