第32章 あなたがこの世に生を受けた日 <後編>
足の間に光秀の太ももが差し込まれる。壁に手を付いた光秀がさえりの耳を舌でなぞる。
「ひゃ……あ」
光秀の舌が息が熱くて悲鳴のような声をあげる。そのまま下へと光秀の舌が這い、首筋を強く吸われ、ピリッとした痛みがはしる。鎖骨を辿り、乳首にカリッと軽く歯をたてられた。
「あうっ」
軽い痛みは光秀に触れられる事で快楽へとすりかわる。身体の中心が熱くなってきて、もぞもぞと足を動かす。その動きに反応するかのように光秀の手がスカートの中に忍びこみ、太ももを撫でまわされた。その手はゆっくりと上がっていき、お尻の曲線を確かめるかのようになぞられたかと思えば、ピタリと止まった。
「ほう、何も着けていないとは……無防備だな。それともこうされるのを期待していたか」
光秀の言う通りスカートの下には何も着けていなかった。肌襦袢は長かったし、下着を作る程でも無いかとと思っていたからだ。しかしこんな風に気付かれると思っていなかったから、かなり恥ずかしい。
「違いますっ、本当は着ける物があるんですけど省略したというか……」
巻きスカートのリボンをスルリと引っ張られ、パサリとスカートが足元に落ちた。剥き出しの下半身が晒される。光秀がしゃがみ片足を持ち上げられ、太ももに口づけられた。
「やっ……」
「こんなにとろとろに濡らしているのにか?」
割れ目をねっとりとなぞられ、さえりは自身が十分に濡れていることに気付かされた。