第32章 あなたがこの世に生を受けた日 <後編>
恥丘を指で開かれ剥き出された小さな突起に光秀の舌が触れる。舌先で刺激され、徐々にぷっくりと膨らんだそれを今度は舌の上で撫でるように転がされる。
「あ……っ、や……ぁっ、光秀、様……あん」
壁に背を預け、甘い刺激に耐える。全神経がその一点に集中して、身体が熱くて仕方ない。だんだんと熱の波が来そうになった時、とめどなく溢れてくる愛液に栓をするかのように、蜜壺へと光秀の指が差し込まれ、掻き回された。あまりの気持ちよさに腰が揺らぐ。
「はっ、ああっ……光秀様、もう、立って、られない」
「堪えろ」
光秀は一言だけそう命じると、先程と同じ様に刺激を続けた。秘豆はジンジンと痛いほどに膨らみ、舌の動きを逃すまいとしているかのようだ。蜜壺からは光秀の手の動きにあわせジュボジュボと卑猥な音が鳴り、さえりの喘ぎ声が部屋に響く。
「や、無理、あぁ……お願い、座らせて……はぁ、あんっ」
さえりの懇願は聞き入れられるはずもなく、壁と光秀に挟まれて身動きが取れないまま、快感を与え続けられる。辛さと快感で身体は汗ばみ、目には涙が滲む。
さえりの手が壁を引っ掻く。もう片方の手はそこに居ることを確かめるかのように、光秀の髪に触れていた。徐々に光秀の手つきが早くなり、ガクガクと足も腰も激しく揺れ始める。
「もう、だめ……ぇ、はぁ……っ……あぁ! いっちゃうぅっ……あああーーっ」
快感の波が襲いかかる。刹那、快楽に全てを支配され身体中の力が奪い去られる。そのままずるずると光秀に抱きつくようにしてへたりこんだ。光秀がさえりを優しく抱き止める。
「よく頑張ったな」
涙が滲んだ目元にそっと口づけられた。