第32章 あなたがこの世に生を受けた日 <後編>
ぷつっ、ぷつっと残りのボタンが外され、胸元が露になる。胸にはニップレス代わりにと、さらしを巻いていた。
「さらしか」
光秀が興味深そうに言った後、さらしの上から胸の膨らみを確かめるかのように手の平でゆっくりとなぞられる。
「あ……っ」
ぞぞぞっと背中に甘い痺れがはしる。さらしの上からというもどかしさも相まって、思わず口から吐息がもれた。
「これも『ぼたん』かな?」
さわさわと撫でられた事で、胸の頂点にある突起が硬さを増し、さらしを巻いていてもわかる程に主張していた。尖った敏感な部分を指でキュッと摘ままれ、もう片方の突起も口に含まれる。
「違っ、やっ……あ……っ」
もどかしくて、直接触れて欲しくなる。そんなさえりの思いを光秀はいとも簡単に見透かす。
「さえり。どうして欲しい?」
「あっ……直接、触れて……欲しい、です」
「わかった。……さえり、動くなよ」
光秀は剃刀で、さえりの肌を傷つけないよう慎重に、さらしに切れ目を入れた。ピリリ、と一枚ずつさらしが切られ、全て切り終わると同時にパサリと落ちて、プルンと胸が露になった。
「良い子だ」
光秀の手が胸の膨らみをなぞり、その頂点へと指を這わす。さえりは恥ずかしさと同時に、求めていた刺激に身体がビクリと反応する。
「ああ……っ」
「いい声で啼くな、お前は」
光秀の顔も上気して赤みが差していて、同じように興奮しているのだとわかった。