第26章 雷
光秀の舌がさえりの頬を這い、溢れる涙を掬い取られた。ぎゅっと抱きしめられたまま、光秀が動く。その動きに合わせて、躊躇いなくあられもない声をあげた。
「ああ……はあ……っ、光秀様……愛してる」
上に乗る光秀の重みが心地よい。どちらのものともわからない荒い息使いだけが聞こえてくる。今この世には二人しか存在しないかのような錯覚に陥る。
「さえり……っ、愛している」
甘い愛の囁きに、ぞわりとした感覚が身体中を駆け巡る。激しく突き上げられて、お腹の奥底にある熱の塊が今にも弾けそうになる。
「あっ……あ……あぁ、イ、く」
「いいぞ……俺の腕の中で、存分に啼くといい」
「あああっ……!光秀、さ……まぁ……!」
光秀の熱い想いを乗せた迫りくる熱に、さえりは何度も身体を委ねた。