第26章 雷
帯が解かれる衣擦れの音がする。
光秀の指がさえりの鎖骨を滑り、肩から着物がパサリと落とされる。身体の形をなぞって指が這っていく。
「う……んぁ……っ」
感覚が研ぎ澄まされている状態で、肌に触れられたら、何処に触れられても身体が熱を上げていく。
「はぁ……っ」
暗闇の中で、ふっ、と笑う気配がした。しゅるりと光秀が自分の帯を解く音が聞こえる。
光秀の温もりに触れたくて、手を伸ばし厚い胸板に触れる。温かくて光秀の早い鼓動が伝わってくるようだ。そのまま光秀の着物を剥ぐようにして手を回した。
「いつになく積極的だな」
くす、と笑った光秀の手は、さえりの胸の膨らみを撫で上げ、その頂きにある敏感な突起を摘まむ。
「んん……っ」
口に含まれ丁寧に舐め上げられる。コリコリと硬くなった乳首は光秀の舌先の動きを確実に把握する。
「あ……ぁ、ん……」
はしたない声が漏れるが抑えることができない。下腹部はジンジンと熱を持ち始め、ヌルリとした感触が覆い始める。たまらず光秀の肩を強く掴む。
光秀の手はさらにさえりのお腹を滑り降り、熱くなった下腹部に触れる。既に熱くなって持て余している敏感な部分の熱を、更に掻き立てられる。
「ひっ……あっ、あっ……あぁっ」
光秀の長い指が、さえりの中でうごめく。ヌチャリと厭らしい音をたてながら、知り尽くされた弱い部分を的確に刺激される。
「や……も、う……お願い……」
この熱の行き場は貴方しかいないのに
お願いだから焦らさないで
声にならない想いを心の中で叫び、ぎゅっと光秀の頭をかき抱いた。