第14章 再会
授業中に体がフラフラして倒れた。
それくらいしか覚えていない。
目を覚ますと、目の前にあの人の顔があって。
夢だと思った。
私は幻を見ているのだと思った。
「ん……えっ?」
私は先輩から離れると、先輩は不思議そうな目で言う。
「お前、突然ここで倒れたんだ。今日は爆豪じゃねぇのか?」
「えっ……」
何で、先輩がここに居るの?
何で……。
「もしかして、入れ替わったの?」
綾香の言葉に頷く。
かっちゃんが先輩を見た瞬間にぶっ倒れたと思う。
体が震える。
「まぁいいや。どちらにしろ、本人と話がしたかったし」
怖くて固まってしまった私に先輩が手を差し伸べる。
「もしも、俺達の勘違いなら謝りたいと思って来た」
そのカッコいい顔に私は惹かれたんだ。
先輩、どうしようもなく好きだ。
「ごめん、コイツ借りるよ」
私は先輩に腕を引っ張られた。