第14章 再会
人気の無い公園のベンチに座っていた。
「真相を全て話して欲しいんだ」
私は先輩の言葉に固まってしまう。
「アイツらから聞いたんだ。リスカとか逃走したって……」
「それは、本当です」
やっと口を開けた。
すると、次次に吐き出すように話した。
「町でたまたますれ違っただけでストーカーとか言われて辛かった……だから、死にたくて、リスカもした。遠いところに逃げ出した……何も変わらなくて、辛いだけだった……」
好きだった。
確かに好きだった。
だけど、待ち合わせ場所がたまたま貴方の家の目の前だった。
それだけで、酷い噂が広まって……。
「死にたくて死にたくて、もうイヤだったんです。そんな時にかっちゃんと入れ替わって……」
だけど、雄英での生活はスゴかった。
やっぱり、クラスの一人一人が人気者だった。
私とは真逆な人がたくさん居たんだ。
「俺が今更謝ったって遅いけど、友達なら良いか?」
大好きな人が目の前でそう言ってくれてる。
これ以上の幸せが他にあるのか。
「はい!」
その後、先輩に家まで送ってもらった。
幸せ過ぎて、ずっと夜も思い返していた。
だけど、零時になっても入れ替わりは起きなかった。