第12章 生きなきゃいけない
何で、また離婚なの……?
せめて、病死とかが良かったよ。
小さい頃、あれだけ酷いことされて、お父さんが突き放した。
また新しいお母さんが来て、良かったんだと思ったんだ。
私が逃げ出したせいで、また……。
「零は泣かなくていいんだ。ほら、早く学校行こうか」
お父さんは笑顔だった。
本当は辛いはずなのに。
「うん!」
私は泣きながら、笑顔で頷いた。
かっちゃん、ありがとう。
君が居てくれたから良かった。
強い心を持つ君がお母さんと戦ってくれて良かった。
私は、リビングに置かれた離婚届を無視して学校に行った。