第12章 生きなきゃいけない
朝、スマホのアラームで目を覚ますと、自分の部屋に居た。
伝達用ノートを開くと、衝撃的なことが書いてあった。
『零へ。
俺はお前のお父さんに白状しました。
なぜなら、夫婦喧嘩を止めようとしたからです。
結局、母親には信じてもらえず、離婚という形になってしまいました。
本当に申し訳ないです。
俺がそんなお前の母親を殴ろうとした時、お父さんに止めてもらいました。
君はヒーロー志望だろ?って、カッコいいですね。
デクも同じこと言いそうだなぁって思いました(笑)
こんなことになっても、貴方は頑張って生きてほしいです。
更に向こうへ、プルスウルトラだ』
「離婚……?」
私はお父さんの部屋を開けた。
お父さんは寝惚けた顔をしていた。
「お父さん、離婚って……」
「今日は爆豪君じゃなくて、零なんだね」
お父さんの言葉に固まってしまう。
そう言えば、かっちゃんはお父さんに白状したとか書いてあったな。
「零、ごめんな。お前を守ろうとして、突き放したんだ」
「えっ……」
「零のことが嫌なら出て行けって言ったよ。いやぁ、爆豪君ってカッコいい男の子なんだね。あっちの世界の話、後で聞かせてよ」