第10章 カミングアウト
お風呂の時間になると、胸がざわつく。
このかっちゃんの体、ヤバ過ぎる……。
お風呂に入ると、裸の男性方がたくさん。
「零ちゃん」
「うわぁ!!」
出久なんて童顔のクセに、体が筋肉ムキムキし過ぎて見ていられない。
「二週間経つし、もう慣れたでしょ?」
「無理!」
出久の顔と体がギャップに心を撃たれる。
「おっ、零。慣れたか?」
「焦凍!慣れるわけないでしょ……」
焦凍はそのイケメン面で高校生とは思えないほど肉体質。
出久もかっちゃんも高校生以上の体だけどね。
私は両手で目を塞いだ。
「女子風呂には入らせられないもんね」
「我慢しろ、零」
そんな裸のイケメン達に言われても慣れるわけないじゃん!
「おっ、ち……」
「零ちゃん、馬鹿になっちゃダメ!変ところ見ないようにして!」
大人の男性の体ってお目掛かることなんてないし、見たくないし!
二週間くらい見てると変になる。
「零ちゃん、早く上がればいいじゃないか」
出久の言葉が正論ってやつだった。
私は嫌々でかっちゃんの体を洗った。