• テキストサイズ

二次元の君と愛しき君へ【爆豪勝己】

第1章 現実に生きる君へ





昼休みにたくさんの人が押し寄せてきた。


マジでウゼェ……。


「テメェら、うるせぇんだよ!とっととくたばれや!」


「おお!マジで爆豪だ!」


俺の言葉にイチイチ喜ぶ奴らがとてもうざい。


「テメェら、さっさと失せろ。ぶっ殺すぞ」


「おお!」


俺が何かする度に喜ばれることってあるのか?


コイツはそんなことあったのか?


「かっちゃん、本物みたいですごいね」


「本物だわ!クソが」


綾香が嬉しそうに笑う。


俺のファンとか本当に居るんだな。


それほど、俺が住んでいたアニメというのが売れたのか。


「本当に雄英ってどんな感じなの?」


綾香が目を輝かせながら聞いてきた。


「相変わらずデクが調子上げて来やがって、半分野郎もマジになってやがるし……」


俺は強くなろうとしてるのに、アイツらより上を行けない。


悔しいぐらい考えて、涙を流す夜もあった。


雄英はそれほど恐ろしい場所だったんだ。


「爆豪、気味悪いほど暗いよ」


「かっちゃん?」


紗希と綾香が心配そうに俺を見る。


「うるせぇ!俺は暗くねぇよ。クソが」


俺にぶつけられる壁は全部シナリオなのだろう。


コイツが経験した残酷な話ってなんだんだ?


/ 117ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp