第9章 闇深き日記
*****
9月6日
今日も応援練習があった。
正直、やる気なんてしなかった。
体育祭は運動が苦手な私にはかなりキツイものだった。
団長を見る時、なんか変な気持ちになる。
それでも私は、ダンスを踊って、声を上げた。
外はかなり暑くて死にそうだった。
もうすぐ体育祭だ。
ダルいなぁ……。
だけど、団長さんの笑顔を見ると、頑張ろうと思えるのはなぜだろうか。
この人みたいにたくさんの人を笑顔に出来たなら、私の人生も楽だったかもしれない。
そんなことを思っていた。
9月7日
明日は体育祭本番なので、今日は準備と予行練習に時間を費やしていた。
ダルいと思う反面、楽しみと思う気持ちもあった。
何気なく団長さんを見ると、今日も元気で楽しそうだった。
誰かと戯れているのは羨ましい。
私はこの軍で一人ぼっちだ。
紗希は違う軍になってしまった。
指示をする団長さんを見ていると、不思議な気持ちになる。
廊下ですれ違うだけで、嬉しいと思えた。
明日は嫌だけど、頑張ろうと思えたんだ。