第8章 死を望む者
私はかっちゃんが書いたノートを見て、固まっていた。
私の過去のせいでかっちゃんを傷付けたんだ。
本人は成長したとしても、傷付けたことに変わりはない。
今日は午後に部活がある。
その時に綾香に聞いてみよう。
私は日記を手に取り、読んでみた。
あの時は幸せだったに、何で……。
何で、狂っちゃったのかな?
ただ、好きだったのに。
ただ、通りすがっただけなのに。
こんなに変わってしまったのだろうか。
今はかっちゃんと入れ替わりが起きて、雄英で楽しくやってる。
現実でも綾香と紗希が居るから大丈夫だけど……。
まだ私の存在を嫌がる人が居る。
ねぇ、この世界にヒーローなんて存在するのかな?
私は普通に生きていたかった。
周りの子みたいに、毎日笑顔で誰かと一緒。
それが心のそこから羨ましかったんだ。
そんなことで、同じようにかっちゃんにいじめられる出久に惹かれた。
だけど、今は……。
「かっちゃん……助けて……」
今日も私は涙を流している。