第7章 恐ろしいヤツら
約束通りに俺は南校舎の屋上に来た。
「約束通りだったね。爆豪勝己」
声がした方を振り向くと、男にしては小さいヤツと半分野郎みたいな顔つきをしたヤツが居た。
「ああ?何だテメェ」
「本当に爆豪そのままだな。キモッ。演じても意味ねぇんだよ」
「演じてなんかねぇよ!このクソモブ野郎が!」
チビモブ野郎はクスクスと笑った。
「先輩が居なくなったから、今度はヒロアカ。気持ち悪いにもほどがあるんじゃねぇ?ストーカーさん?」
「俺はストーカーなんかじゃねぇ!アイツもストーカーじゃねぇんだよ!」
男は俺を押さえ付ける。
チビのクセに力が強ぇ……。
「もしお前が爆豪勝己だとしても、こんな女の体じゃ何も出来ないだろうね」
「止めろ、クソが……」
そして、男は俺の腕を握っていない方の手で俺の腹を殴る。
「うっ……」
足で俺のスネを蹴る。
「いっ……」
肉体的にも精神的にも痛い。
アイツは精神的な方を殺られたんだろう。
「先輩がお前みたいなヤツを好きになるわけが無い。あんなヤツでも彼女は居るんだからな」
「知らねぇよ……」
「しらばっくれんなよ。このブスが!」
頭を強く叩かれた。