第5章 メッセージ
そんな時に誰かから電話が来た。
綾香からだった。
『今日はかっちゃん?』
今日は俺なんだよ……。
「今日は俺だ」
『おお!!』
すると、狂ったように暴れてるスタンプが送られてきた。
『昨日、部活の時にサッカー部に散々言われてたからね』
「は?」
こいつ、なんか言われてたのかよ。
『零、サッカー部の連中を嫌がるんだよね。紗希なら詳しく知ってそうだね。三年間クラス一緒だから』
「えっ……」
三年間クラス一緒ってスゲー。
それより、なぜここでサッカー部が出てくるのだろうか。
『零本人は去年は黒歴史だって言ってたよ』
零にとっての黒歴史とはどういうことだ?
『元担任がスゴい心配してた。去年のことが関係してるかもね』
確かに顔は怖そうなあの先生も、コイツにだけ優しかったと思える。
去年のお前は何をしたんだ?
それから30分の通話を終え、ノートを出した。
俺は何度も書き直してはまた書いてを繰り返し、やっと完成した。
俺、お前が苦しくさせるようなことしたか?
少し不安になって、押し潰されそうになった。