第3章 クソな日常の方が楽
「……零ちゃんが生きてる世界って相当恐ろしいんだな」
アホ面がボソッと言った。
「お前が震えるくらい厳しいんだな」
クソ髪がそう言って、苦笑いをする。
俺は激辛ラーメンに食らいついた。
アイツは今、何してるんだろう。
こんな青い空を見ているのだろうか。
この空は、お前のところと繋がってねぇのか?
「クソが……」
昼食を食べ終え、俺らは教室に戻った。
午後から救助訓練か、つまらねぇな。
「くじで怪我人とヒーローを決めてもらう」
先生の指示でくじを引くと、怪我人だった。
俺はただ救助を待っているだけか。
アイツも心の中では救助を待っていたりすんのか?
「かっちゃん!大丈夫?」
「クソデク……」
「じゃあ、運んで行くね」
デクは担がれても抗わない俺に首を傾げる。
「かっちゃん、大丈夫?」
「うるせぇ……考え事してたんだよ……」
「そう?それなら良いけど」
今日の俺は気分が悪いな……。