第2章 二次元に生きる君へ
「やったー!勝った!」
「落ち着け、零。ガキみたいにはしゃぐな」
「だって、大好きなアニメの世界観を味わえるのって嬉しいじゃないですか」
「よく分からねぇ……」
相澤先生も世界の違いを分かっていないようだ。
「零ちゃん、使うの初めてなのにすごいね」
「お茶子ちゃん、ありがとう~」
お茶子とはしゃいでいると、みんなは異様な景色を見るように見ていた。
「爆豪が誰かと馴れ馴れしくしてる光景ってあり得ねぇ」
「だから、私は体が入れ替わってるの!」
切島君の言葉に私は全力で突っ込んだ。
寮に戻り、夕飯を食べた。
お風呂は嫌な物を見る気持ちで、仕方なく男子風呂に入った。
「えっ……零ちゃん!」
出久がそう言うと、みんなも驚いていた。
「おお……裸は無理……」
私は両手で顔を隠した。
「僕が洗ってあげるから、目を隠してなよ」
出久の言葉に私は大きく頷いた。
「いやぁ……」
体を洗う時はちょっと変な気分だった。
男子の体も慣れなきゃいけないの?
うっかり目を離すと、目の前に焦凍が居た。
「キャッ!焦凍は無理!」
「爆豪が女々しいと変だな」
「男子の裸は無理!!」
急いでお風呂から上がり、服に着替えた。