第2章 二次元に生きる君へ
「まさか、ヒロアカの世界に行けるなんて思ってなかった。かっちゃんの姿だけどね」
「ヒロアカって何だ?」
焦凍が聞いてきた。
うん……カッコいい。
この世界はみんなにとって現実なんだろう。
出来たシナリオを辿っているとは知らないんだろうなぁ。
「“僕のヒーローアカデミア”、このアニメの名前だよ」
「俺らが住んでる世界の物語ってことか?」
「そうだよ」
いやぁ、イケメンの焦凍と話せるなんて幸せだ。
「あっ、早く学校に行かなきゃ!」
「そうだった!」
みんなが慌て出す。
私も急いで学校に向かった。
目の前で見る雄英はとても大きく、想像を遥かに越えていた。
すごい、これがヒロアカの世界観……。
「おはようございます!」
教室に入ると、相澤先生が遅れて来た私達を睨んでいた。
「二分遅刻だ。本当に君達は合理性に欠くね」
「うわぁ、相澤先生だ!カッコいい!」
「は?」
かっちゃんがそんなことを言ったら気持ち悪いけど、中身は私なんだ。
もうどうにでもなれ!
「爆豪、お前壊れたか?」
「先生!爆豪さんは女の子と入れ変わってしまったようですの」
「……は?」
聞いたら誰だって信じられないだろうなぁ。