第1章 君との約束、あなたとの約束
ー主人公視点ー
覚えていますか?
あの日の約束を…………
仕事から帰ってテレビをつける。
いつもと変わらない時間。
テレビに映しだされたのは、愛しいあの人。
レポーター「今日が公開初日という事で、いかがですか?」
裕太「そうですね………」
あの頃と変わらない笑顔で、インタビューに答えているあの人。
遠い存在になってしまったあの人は、もう私の事なんか忘れているだろう。
「裕太………」
彼の笑顔を見ていたら、あの日のことを思い出した。
あの日、あの桜の木の下で交わした約束………