第7章 不在
エミと恵子と別れたあと電車の中で、マヤはリヴァイのことを考えていた。
……私、リヴァイさんのことを何も知らない。
さっき エミと恵子に気になる人がいると口にしたことで、自分の気持ちを再確認した。
私は、リヴァイさんのことが気にかかっている。
このリヴァイさんを想う気持ちが、恋なのかどうかは まだわからないけど、それを確かめるためにもリヴァイさんのことを もっと知らないと。
……今日会ったら、訊こう。
そう心に決めて電車を降りたが、改札を抜けたいつもの場所に、リヴァイはいなかった。
その次の日も またその次の日も、リヴァイは現れなかった。