第17章 揺るぎない想いと誓い
「……最初は俺も、自分の気持ちに気づいていなかった。…ただ訳もわからず、お前のことが気にかかって仕方がなかった…」
リヴァイは、ゆっくりと話し始めた。
マヤは自分が予想していたのと全く正反対の展開に、息を詰めて じっとリヴァイの声に耳を傾けた。
「ひたすら顔を見てぇ一心で、駅で待ちつづけた」
「お前の隣を歩いて、お前の向かいに座り、お前の顔を見て、お前の声を聞く…。それだけで満たされた」
「お前に… のめりこめばこむほど、自分を見失っちまい…」
リヴァイは目を落として、ふぅっと息を吐いた。
「ベガスでのツアーを機会に、お前から離れて忘れようとした」
「でもどうしたってマヤ、お前が頭から離れないんだ。お前を “忘れる” なんて 到底無理な話だ。俺はあの屋上で… お前を一目見たときから、愛していたんだからな」
まっすぐな一点の曇りもない力強いその声に、マヤは全身が震えた。
……リヴァイさんが… 私を… 愛している…?
こんな… 夢みたいなことがあるのだろうか?
リヴァイさんを好きなのは、私の方だ。
ずっとただ一緒にいられるだけで幸せと …そう感じ、その気持ちを大切にしてきた。
リヴァイさんが私の髪を梳いたり、キスしようとしても、からかわれているだけだと思っていた。
……でも今 間違いなく、この耳で聞いた。
私のことを好きだ、愛しているって言った。
マヤの瞳は涙が潤み、今にもこぼれ落ちそうになっていた。
その潤んだ目で リヴァイを見上げる。
「……リヴァイさん、私も 好き… です…」
マヤがずっと胸の奥に秘めていた想いを告げると、その瞳に溜まっていた涙はもう、留まることができずにぽろぽろと頬を伝い落ちた。