第2章 屋上
ふう…。
やっと外に出られたマヤは安堵のため息が出た。
きょろきょろと辺りを見渡すと、腰かけるのにちょうど良い感じのコンクリートブロックがあったので、そこに座る。
エミにLINEで 「ちょっと気分悪くなったから外にいる。ごめん、またあとで」と入れておいた。
まぁどうせ、このメッセを見るのはLIVEが終わってからだろうけど。
頬に そよそよと風が当たって心地良い。
空を見上げると青白い大きな月が、ぼぉっと浮かんでいた。
月を見ながら ぼんやりしていたら、寝不足と疲労で抗えない猛烈な睡魔が襲ってきた。
マヤは、その場で眠りこけてしまった。