第4章 新たなる脅威そして自覚
爆豪side
デクの野郎が向こうへ飛んで行ったかと思えば戦闘狂女も走っていった。彼奴らは自分が今何をしているのかわかってやっているのだろうか。また、敵に捕らえられそうになっているところを入り口から入ってきたプロヒーロー達に救われる。
「クソッ。」
急いで敵のいる方へ迎えば、戦闘狂女がワープを捉えようとしている、がそのまま逃げられてしまっていた。
クソ髪がオールマイトを気遣って向かうのを横目に、俺は戦闘狂女の方へと近付く。
「あぁッ!あ“あ”あ“あ”あ“!!!」
叫び声を上げながらのたうちまわる女。体からギシギシと異様な軋む音が鳴っていた。 そして、パタリと声がしなくなってしまった。足早に、いや、走って女の方へ向かう。息はある、俺は何をそんな焦ってんだ?この女が死んじまうと思って焦ってんのか?いや、今はそれに思考を巡らせるのは得策では無い。女を抱き上げ入口へと向かう。途中クソ髪が、この女の能力の話をしてきた。治療して治るものでも無いらしい、強個性であるが為の誓約と言うべきか、代償は大きいらしい。
「あっ!切島君、爆豪君こっちこっち!」
俺らが入り口へ来ると同時に、丸顔の女が呼び止めた。
「みんな無事やった、って、えぇ!?奏ちゃん気ぃ失ってしもてる。」
「原操はそんな大した怪我じゃねぇから、心配しなくても大丈夫だぜ。」
「ふーん、爆豪も意外とかっこいい所あるんだね。」
「本当だー!お姫様抱っこいいなー!」
「爆豪、やるじゃん。」
黒目や、透明の女やら、耳女やらが好き勝手に俺の姿を見ておちょくってくる。
「ウルセェ!女抱える事位出来るわボケが!」