第2章 胸はずむ
「では講評を始めよう!今回の優秀賞は原操少女なんだが、彼女の何が一番良かったかな?」
「はい、オールマイト先生。」
「では、蛙吹少女!」
「徹底した作戦ね。目立つし音のする靴で潜入するリスクをすべてカバーする素晴らしい作戦だったわ。あれなら敵が複数人いて、ヒーロー側が1人でも優位に立てるわね。ただ、わざわざ切島ちゃんと直接戦う必要なかったんじゃないかしら?もしあの場で上鳴ちゃんが戻ってきたら作戦の意味がなくなっちゃうわ。」
「あ、はは。そうなんだよね、戦う必要はなかったけど、戦いたかったの!バトルだよ、熱いバトル!」
「でも、それは相手の個性を完全に把握していたから出来た事よ。普通は敵の個性は未知数だから直接対決は危ないんじゃないかしら?」
「ごもっともです,...。」
梅雨ちゃんに的確に心臓に指すことを言われ、ぐうの音もでない。私は所謂戦闘好き、戦闘狂に値する。だって熱い戦いとか燃え滾るじゃん?だからこその無駄打ちって話何だけどね。
「でも、これだけができるんだぞって言うのじゃなくて何でもこなせる感じにみせたかったんだよね。」
「まぁ、原操少女のように追々反省する部分もあるだろうから、各々しっかり振り返るように!蛙吹少女も素晴らしい講評だったぞ!私は緑谷少年に講評を聞かせねばならないので、皆は直ぐに教室に、お戻りー!」
ビューン、っと疾風のごとく出て行ったオールマイト。そんなに急いでいくことなのかな?まぁ、最初の対人戦闘にしては上出来だったと思うし、よしとするかな。
「なー、この後みんなで反省会しねぇか?」
「おー、いいじゃん!しよしよー!」
更衣室に向かう途中で楽しそうに話すみんなの輪の中で私も同じようにやろうやろう!と盛り上がった。