第2章 お前はエサだ。
ロイド
「へー、それは嬉しいなぁ♡ なら、今もらえる?」
『え、今ですか? でも私まだなにもってきゃああ!!』
バサっと花園に倒れた2人。
宙を舞う花びらの中で、真白の瞳とロイドの瞳が交わる。
『え?』
一体なにが起きたのか。
そう真白は目を丸める。
だが真白の上にいるロイドは恍惚とした表情を浮かべては、彼女から発せられる甘い香りに頭をクラクラとさせていた。
(この甘い匂い。そうか、この子ーー)
『あ、あのロイドさん?』
(ロイドさんのサラッとした金糸の髪が私の鼻先に触れてくすぐったい。)
真白は今、ロイドにより押し倒されている。
そして身を捩って彼を退かそうとするが、両脇に置かれた真白の手はロイドによって押さえつけられてピクリとも動かせなかった。
(馬鹿力だ!)
ロイド
「真白ちゃんがここに来たのは、神からのご褒美かな」