第3章 もう逃げられないよ♡
(何もしないのにタダで住まわせる?)
「ただ俺たちからの要望には従うこと。それがあんたのーー家政婦としての役目だ。」
未だニタついた顔で私を見る男に、もう何も反論出来なかった。
いや、主に反論は決して許されないことだ。
『それが主の指示とあれば私は従うまでです。』
真白はまだ追いつかない頭のなか、そう言葉を述べた。
「いい心意気だな。」
言いたいこと、聞きたいことは山ほどある。
しかし、それがご主人様の命令であるなら、家政婦の真白が口を出して言いわけがない。
"心も身体も委ねる。"
それが、真白の就く企業方針だ。