第2章 お前はエサだ。
『私は貴方たちに使えるのでは?』
サディアス
「それもそうだが、私たちにも使えている方がいてね」
『え、使えている人が?』
ロイド
「そそっ。俺たちも真白ちゃん同様お世話係りなんだよー♡」
穏やかに笑うサディアスと、にんまりと笑うロイドは真白を見つめる。
(てっきりこの2人のお世話をするもんだと思ってた。じゃあ、更に立場が上の人がいるんだ。)
サディアス
「まぁ詳しい話は皆揃ってからさせてもらうよ。今は家に上がろうか。」
『あ、はい。』
ロイド
「着いて来てねー♡」
石畳みの道を行くサディアスとロイド。
前を歩く2人に置き去りだったスーツケースを握り、真白は前へと歩き出した。
十
サディアスとロイド、そして2人の後を追う小柄な少女。
そんな3人を洋館の窓から見下ろす形で見ていた男は、不敵な笑みを浮かべた。
腰まで伸びた柔らかくも細い栗色の髪に小柄な身体。
その身体は一体どんな味がするのか。
男は1人、真白を見てニタリと笑う。