第2章 お前はエサだ。
「まさか、こんな巡り合わせがあるとはな」
楽しみだよ、真白。
君がここに来た時点で
チェックメイトだ。
ーーバン!!
(!?)
「ああ!! ルイス! やっとエサが来たみたいだぜ!」
勢いよく部屋のドアを弾き飛ばした黒髪の男。
ルイスは頭を抱えて男を見る。
「お前はもっと静かに入れないのか、ヴァン」
「つい興奮してよぉ。早く居間に来いよ!」
「ああ。」
ヴァンはそれだけを伝えると踵を返してルイスの部屋を後にした。
しーんっと静まり返る部屋、
テーブルに置かれた瓶の中。
誰かの心臓がドクドクと脈を打つ。