第2章 お前はエサだ。
『あ、大丈夫です。』
重たい腰を上げ、真白は2人の前に立つ。
こうしてみると真白と男たちの背丈はかなりの差がある。
156センチの真白の前
ロイドは181センチ、サディアスは185センチだ。
当然真白は彼らを見上げる形になった。
サディアス
「そうか、大丈夫ならいいんだが、来ていきなり怖い思いをさせてしまったね。」
大人の余裕とも言うべきか、サディアスからはそれを感じる。
真白は苦笑するも、しかとサディアスを見た。
『あはは、いえ、勉強になったので大丈夫ですよ。』
サディアス
「ほう、勉強に?」
ロイド
「じゃあ今度はもっと奥深くまで真白ちゃんの
身体を手ほどきしてあげるね♡」
その台詞にサディアスは無言でロイドを見る。
だが、並々ならぬ殺意を解き放つ。
それにロイドはからくり人形のようにぎこちない動きをさせながらそっぽを向いた。
サディアス
「はぁ、すまないね。私はサディアス。君の事は主から聞いてるよ」
『え、あるじ?』
切り替えすサディアスの手前
口から出た主という言葉に真白は目を丸める。
主は家政婦である下っ端の真白が用いるべき敬幕の名。
それを、今からお使いしようとしているサディアスの口から出た為、真白は驚いているのだ。